保坂敏子教授

「積極的に学会に参加し,ネットワークを広げましょう。」

Q.オフラインでのエピソードは何かありますか?
 2013年の夏,韓国の釜山で開催された日本語教育の関連の国際学会で,前年度の授業を受講していた方に会いました。お隣の中国に在住し,GSSCに在学しながら,中国の大学で日本語を教えていらっしゃる人で,今回は,研究発表のために釜山に駆けつけてきていました。実は,昨年のスクーリングで直接会って話をしたときの印象や,授業でのレポートの内容や書き方をみて,「彼女なら」,と発表を勧めたのは私でした。そして,彼女は期待通り,見事に初めての発表をこなしました。その直後のことです。中国のある大きな大学の先生(副学長)から「来年度是非うちの大学で働かないか」と彼女が「スカウト」されていたのです。
 学会はや研究会は,研究の動向を知るだけでなく,様々な国の方と出会いネットワーキングを広げる良い機会です。皆さんも,研究テーマに迷った時やテーマの絞り込みに迷った時,研究方法に迷ったときなど,ぜひ積極的に学会に参加することをお勧めします。研究発表を聞いたり,先輩の研究者と話をしたりして,研究のヒントを得るだけでなく,様々な出会いとチャンスに遭遇するかもしれません。

Q.趣味,休日の過ごし方は
  趣味は,旅行と散歩です。特に,歴史的な場所に行くのが好きで,歴史上の人物が歩いた道を辿り,その時代の雰囲気を感じ取ってみたりします。最近の「マイブーム」は神話の故郷を訪ねること。今年の夏は,天孫降臨の地と言われている宮崎県の高千穂峡に行ってきました。町の観光協会を通じて現地のガイドさんをお願いしたのですが,「あの山に瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が下りてきて,その時に~~」や「あの岩の後ろに隠れた方たちは唐(から)から来た人たちで,お米を大陸から持ってきて~~」など,まるで本当に見たり聞いたりしてきたかのような話しぶりで,これまで聞いたことのない話を楽しむことができました。また,春に訪ねた出雲大社では,参道の真ん中は神様が通る道なので,通ってはいけないことを現地のガイドさんに教えてもらいましたが,夏に訪問したソウルの昌徳院でも同じような話が出てきて,東アジア文化圏の共通性を感じました。週末の短い休みの時は,東京の中の江戸を発見しながら,ぶらぶらと結構な距離を歩きます。増上寺界隈がお気に入りのスポットで,参道にある寛永年間に創業のお蕎麦屋さんがおすすめです。

Q.志望者に向けて,一言お願いします
 日本語教育は,学習者の多様化が進み,教育現場・学習者支援の現場も多様です。それぞれの現場に埋めこまれている問題を見出し,研究テーマとして掬い上げ,自分の問題として実証的,論理的に論考を進めることを期待しています。