小山裕三教授

Q.先生の経歴について教えてください
 中学生の頃よりオリンピック出場を夢見て陸上競技に励みました。高校時代は、混成競技でインターハイ優勝、大学時代は日本インカレで砲丸投げ優勝、学生記録樹立、室内日本記録樹立、社会人2年目で日本選手権優勝を達成し、その後2連覇しました。日本代表にも選ばれアジア大会で6位入賞を果たすものの、ついにオリンピック出場の夢は叶いませんでした。その後は自身の競技生活に区切りをつけ、千葉県にある成田高校から後進の育成をスタートさせました。後進の育成をスタートさせた時期には自身が成しえなかったオリンピックに出場する競技者を育てたいという一心から、様々なトレーニングを考え、感覚をいかに選手に伝え、試合でパフォーマンスを発揮するためにはどう指導すべきかということを考える毎日でした。幸い成田高校時代には室伏広治選手をはじめとする非常に優れた選手との出会いがあったこともあり自身が指導していくために必要なコツやカンを選手といくつも共有できたことを記憶しています。その後、日本大学に育成の場を移し、それまでの指導経験を存分に活かして、投てき競技で日本選手権優勝者を数多く輩出することができました。そして2004年アテネオリンピックにおいて教え子である室伏広治選手がついにオリンピックにおいて悲願の金メダルを獲得しました。この瞬間は感慨深いものがありました。しかし、同時にうまく指導できず、パフォーマンスを高めてあげられなかった選手がいたことも事実としてあります。このようなことから現在でも新たな感覚や、トレーニング方法等についての検討を続け、それを選手と共有し、パフォーマンスの向上を常に念頭に置きながら指導に当たっています。また、陸上競技の投てき競技における現状は、室伏広治選手等の活躍もありメディアに取り上げられることも少なくはありませんがまだまだ普及に尽力する必要があると考えています。自身の経験も交えながらいかにしてその面白さを伝えるかということを考え、2001年から世界選手権、オリンピック投擲種目のテレビ解説も務めております。
 このような経験を活かし、様々な運動についての言葉になりにくい感覚的な知識や、情報をいかにして指導にいかし、人に伝えるかということが自身の今後の課題となっています。