清水享教授

「フィールドはどこにでもある」

Q.オフラインでのエピソードは何かありますか?
 インターネットの繋がらないフィールドではいろいろな経験をさせてもらいました。フィールドで調査をしているときに現地の人と酒を酌み交わし、調査にならないことも多々ありました。祭りのときには牛、羊、豚が野外で大量にさばかれ、人々に供されるのを目の当たりにしました。また野外で荼毘に付す葬礼に参加したこともありました。現地で乗ったトラックのハンドルが壊れて崖に突っ込んだこともありした。このときは幸いスピードが出ておらず、けがはしませんでした。フィールドではそう簡単には経験できないようなことも多く、なかなか刺激的です。

Q.趣味、休日の過ごし方は
 もともと旅行が好きで、若いころは中国やその周辺をリュック一つでフラフラ回っていました。いわゆる「バックパッカー」ですね。最近はあまり時間も取れないので、日本から近い台湾で温泉巡りをすることが楽しみとなっています。台湾は日本と同じ火山帯なのでたくさん温泉があります。また50年間の日本統治もあって、日本の湯治場風の共同浴場も多く、こうした地元の人しか行かない温泉を回ったりしていますが、亜熱帯の台湾だと、温泉上がりになかなか汗が引かないのは悩みどころです。

Q.志望者に向けて、一言お願いします
 すべての物、すべての事に興味と疑問を持ち、その答えが出るか分らなくとも、自分の頭脳を使って思考することは、人間にとってとても大事なことです。そしてこれが「学び」なのです。人類の「知」はこうした人間の興味と疑問の活動の上に成り立っています。すべての物、すべての事がある場所が「フィールド」です。すなわちフィールドはどこにでもあるのです。フィールドから出発する「学び」を始めましょう。フィールドから「学び」の場として開かれているのがこの大学院です。